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Motivation

ヘビは,手も足も持たない非常にシンプルな体つきをしているにもかかわらず,身体の形状を巧みに制御することで様々な環境に適応した振る舞いを示します.例えば,ヘビは起伏の激しい環境や狭いパイプの中でも自由自在に動き回ることが可能で,木登りや水泳も大得意です.種によっては滑空して木から木へ移動するものさえ存在します.このようなヘビが示す巧妙な振る舞いのからくりを理解することができれば,人が入れないような環境下でも活動し作業ができるようなロボットへの応用が期待されます.

Approach

上記のような振る舞いのメカニズムを解明する鍵となるのが,自律分散制御です.これは,単純な機能を持つ自律個が相互作用することにより大域的に非自明な機能を創発させるという制御方策で,ヘビのような大自由度を有するシステムの制御に適しています. 私たちはヘビの行動観察実験を通して,ヘビの振る舞いを再現する様々な自律分散制御則を提案してきました.そして,その制御則の妥当性を検証する際には,ヘビを模して作製したロボットを用いて実世界での検証実験を行うというアプローチをとっています.