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Motivation

自然界や社会システムでは,非対称な相互作用に起因してな動的秩序構造が自己組織的に生み出されることが知られている.数理モデリングを用いて,このような秩序形成のメカニズムを探る.

Approach

非対称相互作用モデルは,人間社会における交友関係の形成過程に着想を得て,遊び心で作ったモデルである.実空間内の二次元平面上に多数の素子が存在している.各素子は一個人を表しており,\(i\) 番目の素子の位置 \(\mathbf{r}_i\) の時間発展を以下のように記述する:

\[\dot{\mathbf{r}}_i=\sum_{j\neq i}(k_{ij}|\mathbf{R}_{ij}|^{-1}-|\mathbf{R}_{ij}|^{-2})\hat{\mathbf{R}}_{ij}\]

ただし,\(\mathbf{R}_{ij}=\mathbf{r}_j-\mathbf{r}_i, \hat{\mathbf{R}}_{ij}=\mathbf{R}_{ij}/|\mathbf{R}_{ij}|\)である. \(k_{ij}\) は \(i\) が \(j\) をどれだけ気に入っているかを示すパラメータであり,右辺第一項は,\(k_{ij}\) が正の時は\(j\)番目の素子に向かう効果,負の時は \(j\) 番目の素子から遠ざかる効果を表す. 右辺第二項は排除体積効果を表し,これは他人が自分に接近し過ぎると居心地が悪いと感じる心理に由来している.

上記モデルにおいて,\(k_{ij}\) の値を変えてシミュレーションしてみたところ,多種多様なパターンが自己組織的に発現した.動画はhttps://kanooooh.wixsite.com/website/videos-simulatorより視聴可能である.

また,上記モデルを実機に実装し,群ロボットへの適用可能性を検討している.

[1]加納剛史,大須賀公一,川勝年洋,石黒章夫, 非対称相互作用に起因する秩序形成のミニマルモデル,第20回交通流のシミュレーションシンポジウム予稿集,(2014), 11-14

[2]松井尚輝,加納剛史,内藤栄一,青島武伸,石黒章夫,非対称相互作用により動的秩序を生み出す群ロボット,日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会(ROBOMEC2017)